許す心とは人のありのままをそのまま受け入れていく心のことである
普通に暮らしているとたまに許しがたいと思う人に出会ったりします。
近しい人に対して許しがたいと思うことが多いかもしれません。
でももっと寛容な自分でいたいと思われることもあるでしょう。
今回は、許しがたいと思う人に出会ったときに、どう考えたらいいかを書いていきたいと思います。
Contents
1.許す心を持った方がいいのか許さないという態度がいいのか
①許しがたいと思う想いが強い時は無理に許さなくてもいい
私は、許さないという想いが強く、怒りが溜まっている状態で、無理に許す必要はないと思います。
何故なら、許さないという想いは、あなたの大切な感情だからです。
相手に直接ぶつけるのは関係性次第でできたりできなかったりしますが、ぶつけられるだけの信頼感がある場合はぶつけてみてもいいと思います。
ただ、相手が自分の怒りを受け止めきれないような人物だった時は、あまりぶつけないほうがいいかもしれません。
その時は、怒った気持ちを紙に書きなぐっていってください。
好きなだけ自分の気持ちを紙にはぶつけて大丈夫です。
ひどいことを書いても相手に見せるわけではないので問題はありません。
大事なのは自分の気持ちを偽らず正直に書いていくことです。
人は状況によって寛大でいられる時もあれば、怒りに駆られることもあります。
その感情の波を無理に抑え込むのではなく、むしろしっかり表現していくことが大事です。
そうでなければ起こった感情がずっと心の中に残った状態になってしまいます。
心の中に残しておくと、いつまでも解消されず、むしろ別のきっかけから怒りが生じることもあります。
そのために、許さないという想いが強い場合は、その気持ちを大事にして、紙に書き起こしていってください。
②許さない心の奥にある自分の気持ちに気づくこと
許さないと思った自分の心の奥にある気持ちにをよく見てみることをお勧めします。
自分の気持ちをよく見てみると、怒っている自分が発見できると思います。
それは言われたくないことを言われてしまったり、望んでないことをされたり原因はいろいろあると思います。
例えば、太っているとコンプレックスに思っていたとしましょう。
そこで「あなたは太ってるね」のようなことを言われると、コンプレックスが刺激されます。
この時、感じるのは「傷つけられて悲しい」という想いです。
この悲しい想いを感じるのはとてもつらい事だったりします。
その悲しい想いを隠して、相手を攻撃しようとする感情が怒りです。
怒りを感じるということは、その下に悲しさやさみしさなどが詰まっているのです。
その悲しい想いに焦点を合わせて感じていきます。
「太っていると言われて悲しいな」というのが本来の気持ちなのです。
③相手を攻撃する気持ちよりも自分が悲しいという気持ちを感じること
悲しい気持ちに焦点を当てて感じていくことが大切です。
怒った時の根元にある気持ちは悲しさということを前項で書きました。
怒る気持ちを和らげたい場合、この傷ついた悲しい気持ちを手当てするほうが和らぎやすいのです。
悲しい気持ちを手当てするというのは、しっかりと悲しみを感じていくことなのです。
悲しみちゃんと感じきることで心の傷というものはふさがっていきます。
涙を流せる人は涙を流してみてください。
自分が納得するまで涙を流すと、悲しさは解消されていきます。
許せないと思ったときに大事なのは、自分の心の傷の手当なのです。
相手を攻撃する以上に、傷ついてしまった自分を大切にしてください。
2.許せる余裕ができたら許していくのが大事
①許せることが何で大事なのか
許せることは生きていくことで大切なことです。
それは、相手のためにというのではなく自分のために大事なのです。
許せない状態をずっと引きずっていくと、支障をきたすことがあるのです。
たとえば、許せない人に似た感じの人に対して何かイライラしてしまうといったことがあります。
別に何かをされたというわけではないにもかかわらずです。
嫌な感じを初対面から持ってしまうというのは、その人との交流を阻害してしまいます。
ましてや会社の上司だったり、得意先のキーマンなどに悪い感情を抱きがちになると経済的にも損を被るかもしれません。
許せないでいることが、自分の人生の何らかのことを阻害してしまう可能性があります。
できる限り許して大丈夫な状態にしていくのが自分にとって有利に働くのです。
そして、許しが得意になっていくことで、人生でのトラブルがどんどん減っていきます。
とても平和な状態を獲得することが可能になるのです。
そういう意味でも、許しを行うことは自分にとって大事なことなのです。
②許せたといえる状態はどういう状態か
では、許せている状態というのはどういう状態なのでしょうか。
それは、許せないと思っていた相手に対して「ありがとう」ということができるかということです。
相手の存在をそのまま受け入れるということなのです。
極端な話、相手が自分に悪態をついてきたときに、「機嫌が悪いんだな、なだめてあげようか」と思えるようになることです。
相手そのものを良いも悪いも承認して許容していくことなのです。
それはコントロールされて言いなりになることではありません。
相手の状態を受け入れるだけなのです。
「これはこれでいい」と思える心持になるということです。
もちろん、100%できるものではありません。
でも10%から20%、20%から30%でなるべく大目に受け入れるような姿勢が良いでしょう。
いろいろと心が揺れる状態はあるとは思いますが、受け入れることを選択することなのです。
妥協とも違います。妥協はどこかで「これじゃだめだ」と思っていると思います。
そうではなくて「あなたはあなたのままでいい」と思えるようになることなのです。
③許す力は人を受け入れる力である
許す力とは、人を受け入れていく力のことです。
自分の価値判断を横に置いておいて、相手をそのまま承認することなのです。
人を承認するにはには、自分が傷ついた状態を解消しておく必要があります。
傷ついた心を癒して、自分に余裕が持てたときに相手を承認していくのです。
そして人を受け入れられれば受け入れられるほどに、自分自身にも寛容になっていきます。
人に見える負の側面を見方を変えて承認できれば、自分の負の側面もまた承認できるからです。
これは、自分自身を受け入れて、肯定的に見ていくレッスンにもなっていきます。
3.まとめ
・許せないと感じているときは許せないままでいい
・許せないと思っている先には、傷ついて悲しんでいる自分がいることに気づくこと
・自分の悲しみを解放していくことで自分に余裕を作ること
・許せるようになると自分の人生の可能性が広がりを見せる
・許せたといえる状態は、相手のあるがままを承認できる状態のこと
・許す力とは人を受け入れていく力である
以上、参考になさってくださいね。