期待されたくないのに期待されてしまう心理的な理由と対処法
大きな期待をかけられてプレッシャーを感じてお悩みではありませんか。
例えば以下のような悩みです。
- 人からの期待が大きく感じられてプレッシャーだ
- 本当は自信がないのだけれどもいろいろな人から頼られてしまう
- 本音は少し休みたいのだが人から頼まれるので仕方なく仕事してしまう
心の持ち方の問題として、人から期待をかけられやすくなる心の状態があります。
本記事では、期待をかけられやすくなってしまう自分の心の状態について解説しています。
さらに、周囲の期待がちょうどよい大きさになるような心理的対処法を記事にしています。
本記事を参考に、自分にとって心地よい生き方を築いていってください。
Contents
1.期待されたくないのに期待されてしまう心理的理由
①誰かにいいところを見せたいという気持ちが期待を生む
誰かにいいところを見せたいという気持ちが人からの期待を生む原因になります。
誰かにいいところを見せたいという気持ちがないよという人もいるかもしれませんが、そういった方はどこかで誰かを喜ばせたいという気持ちを隠しているのです。
期待をされてしまう方の多くは、仕事でも勉強でも頑張ろうとする姿勢をとっているはずです。
頑張っている人に対して、人は自然と期待しやすくなるのです。
ではどうしてそんなに頑張ってしまうのでしょうか?
その多くは、誰かにいいところを見せたいという事なのです。
本当なら頑張らなくていい範囲でほどほどに仕事をしたり、勉強をすると思います。
しかし、できる人であれば、「できるところをほかの人に見せたい(できないと思われたくない)」と思い頑張ります。
できない人であれば、「できないところをほかの人に見せたくない」と思って頑張るのです。
どちらにせよ、等身大の自分以上のことをやろうとする気持ちになるのです。
そして、その頑張る姿勢をほかの周りの人がみて、周りの人がどんどん自分に期待をしていきます。
そして、その期待に応えれば答えるほど、期待のハードルはどんどん上がっていってしまうのです。
- 誰かにいいところを見せたいという気持ちでがんばると期待されやすい
- 頑張っている人に対して人は自然と期待を抱いてしまう
- 等身大の自分以上のことをやろうとする気持ちを抱いていることが多い
②自分を良く見せたいのは自分の中に無価値感があるから
自分を良く見せたいという想いは、自分には価値がないという無価値感があることが多いです。
無価値感を感じやすい人には、頑張り屋であることが多いという特徴があります。
どこかで、自分の価値を低く見積もっているからこそ、低い価値の自分を隠して良く見せたいのです。
例えば、女性は男性に比べて無価値感を感じやすいと言われています。
それがゆえに、頑張り屋が女性には多いのです。
子育てに仕事に身を犠牲にして頑張るのは愛故にというのもありますが、無価値感も関連しています。
もちろん、全員が無価値感に駆られてというわけではありません。
ただ、頑張っている中で「辛さ」をずっと抱えている状態の場合は、無価値感が原因である可能性は高いと思われます。
一般的に適度に頑張るということはさほど問題がないのですが、無価値感に基づく行動の場合、頑張りすぎることに問題があります。
頑張りすぎれば、大きな成果を手にすることができ、周りからの評価が高まるでしょう。
しかし、いつしかその大きな成果を出すことが当たり前になり、周囲からの期待のハードルが上がっていきます。
本人はいっぱいいっぱいでも、周りが求めてくるレベルが上がるのです。
求められるレベルが上がることが、本人をとても苦しめる要因となってしまいます。
無価値感については、「無価値感が強い方はありのままの自分を認め既に愛されていることを実感するのが大事」の記事で詳しく説明しています。
併せて参考になさってください。
- 自分をよく見せたいと思う気持ちが強いのは、無価値感が原因であることが多い
- 辛さを抱えながらずっと頑張ってしまうのは無価値感が原因になっている可能性が高い
- 頑張りから大きな成果を上げ、周囲の期待のレベルが高まってしまい苦しくなってしまう
③幼年期に過大な犠牲をしてきた経験があるから
幼年期に大きな犠牲をしてきたような場合、無意識に期待されるようにふるまってしまうことがあります。
そのためは、心の奥底で人に犠牲をする状態を望んでしまうのです。
子供は親を喜ばせたいと幼年期に感じています。
その時に自分を犠牲にして喜ばせるという行動が習慣のようになってしまうのです。
たとえば、わがままを言わずになるべくいい子にしてみる。
自分としてはやりたくないけど、親が喜ぶので勉強をする。
といったようなことです。
子供のころ自分が犠牲になることで人を喜ばせるようになると、大人になってから辛くなります。
それは、親に対して犠牲をする関係が学校の先生や職場の上司の関係にも映し出されるのです。
自分が犠牲になって会社に尽くすとか、学校の先生の前でいい子になっているなどのようなことです。。
この場合、いつも犠牲をして自分がすべきこと以上に周囲の期待につい応えてしまう生き方をしてしまいます。
これは当人にとってつらいばかりか、人にとっては良いことをしているのでさらに大きな期待を引き起こします。
周囲は犠牲に気づかずに、尽くしてもらうことが普通の状態だと錯覚してしまうのです。
- 子供のころから犠牲を続けることが当たり前になっていると人に尽くしすぎてしまうようになる
- 親との関係での犠牲は職場や学校での犠牲に映し出されやすい
- 犠牲をすることで周囲に尽くすため、周囲も犠牲を受け取ることが普通になってしまう
2.過大な期待されないようにする心理的な対処法
①あるがままの自分に価値を見出すこと
あるがままの自分に価値を見出すことが対処方法の一つです。
言い換えるなら、「自分自身の価値を無条件で認める」ということです。
自分自身に価値がないと思うからこそ、頑張りすぎてしまう心の状態が生まれるという話でした。
とすると、自分自身の価値を自分で認められれば頑張りすぎてしまうような状況は避けられます。
自分で自分の価値が認められれば、他の人からの承認を求めすぎなくなるからです。
多くの人は、自分自身をそのまま承認することが苦手です。
知らない間に自己批判をしてしまう習慣があります。
そのため、意識的に自分の価値を認めるようにする必要があります。
一番手っ取り早いのは、自分が今日やったことでありがたいことを毎日十個見つけることです。
自分にありがとうと言えることを10個ノートに書きましょう。
本当に軽いことでいいのです。
人にちゃんと挨拶できたとか、自粛要請に従って家にこもっていられたとかでいいです。
書き出すときに「よくできたね。ありがとう」と思ってみてください。
この意識的書き出しを続けていくと、自分を認める習慣がつきます。
無意識に自分をほめている状況になるまで続けるといいと思います。
- あるがままの自分に価値を見出すことが期待されない自分になる対処方法の一つ
- 自分で自分を承認できると人からの承認を必要としなくなる
- 自分にありがとうと言えることを10個ノートに書く
②頑張ろうとせず自分のペースを守るように努めること
人から要請されたとしても、頑張ろうとは思わずに自分のペースを守るようにしましょう。
頑張ることは、自分を消耗させてしまうからです。
頑張ることで、頑張った結果があなたの通常出せる成果だと周りは認識します。
そうすると、その頑張った結果を出し続けることを周囲に求められてしまうのです。
だからこそ、頑張って成果を出すより、自分のペースを守って成果を出すことが必要です。
もちろん、頑張って成果を出すと、人から目をかけられやすくなり、出世につながることはあるでしょう。
しかし、自分のキャパシティを超えたことをずっと出し続けることが辛いなら、あきらめた方が良いのです。
自分の中で、身を削りながら出世の道を歩むのか、自分のペースで働くのか決めてみてください。
決めた方向に従って、周りの期待も大きくなったり小さくなったりします。
- 頑張るよりも自分のペースを守っていくことを重視するとよい
- 自分のペースを守って成果を出すことにこだわるのが良い
- 犠牲をしながら進むか自分のペースを守るか選択ができる
③ダメな自分をほかの人に見せていく自信を持つこと
ダメな自分をなるべく周囲に見せていく自信を持ちましょう。
ダメなところも含めて、実はそれはあなたの魅力なのです。
ダメなところというのは、それはあなたがつけている評価であって、他の人から見ると実はダメだと思っていることも長所であるのです。
自分のことがどんくさいともし思っているならば、それはあなたが穏やかな人であるという魅力を持っています。
話をまくしたててしまうと思っているならば、それはあなたが賑やかな人であるという魅力なのです。
ダメだと思っているところは確かに、仕事を遂行する上では、不利な特性であるかもしれません。
しかし、ダメなところをあなた自身が受け入れて周りの人に素直に見せることができたなら、その特性を周囲も受け入れてくれると思います。
もし、受け入れてくれずに。周囲からダメ出しをされるようであれば、その職場はよくない職場なのでやめてしまった方が賢明です。
あなたらしさを受け入れてもらえたとするなら、あなたに無理のない範囲で、人はあなたに期待するでしょう。
過大な期待ではなく、応えられる大きさのちょうどよい期待をしてくれます。
- ダメな自分を周囲に見せていく自信を持つとよい
- 自分がだめだと感じていることは他の人から見ると長所である
- 自分らしさを認めてもらうと期待の大きさもちょうどよい大きさになる
3.まとめ
- 自分を良く見せたい思いが、周囲の期待を生む結果になる
- 自分に価値がないと思っているからこそ、自分を良く見せたいと思ってしまう
- 幼年期に犠牲をして親を喜ばせた経験が、大人になってからも続いている
- 自分のありのままを受け入れることができると過度な期待がされなくなっていく
- 頑張ろうとせずに自分のペースを守ることが着実な評価を得る上で必要
- ダメな自分を開示していくと、周囲も自分のダメな部分を認めてくれるようになる
以上、参考になさってくださいね。